「・・・純一君、おきて」
俺を呼ぶ声がする。

「おはよう、ことり」
今朝は何故だが、すっきりと目が覚めた。

「純一君、今日は、桜の花びらが一枚もなかったよ」
ことりに言われて周りをみて見る
確かに、桜の花びらは一枚も無かった
「うお、マジだ。しかも・・・」
そう、昨日までの事が嘘のように記憶がはっきりとしていた

「白河ことり。」
「・・・?」
ことりがはてなと首をかしげる。
「俺の愛しい愛しい大事な彼女!」
そして俺はことりを抱き寄せる。

「・・・ただいま、ことり」
「・・・おかえりなさい・・。」
ことりが俺の背中に手をまわす。

記憶の欠陥という障害がなくなって
俺はやっと帰ってこれた気がする。
だから、ことりにただいまと言ったのだ。

「そして、そんな俺の彼女の3サイズは上から──」
ポカッ
背中をたたかれる
「もうっ、そんな事までいわなくていいですっ!本当にデリカシーがないんだから」

ピンポーン──
『おにーちゃーん』
チャイムが鳴ったかと思うと、元気のいいさくらの声がきこえてきた

「やれやれ、邪魔がはいったようだな」
「そうだね」
クスクスと笑いあう

「ちょっとまってろー」
俺とことりはそういうと玄関へとおりていった。

ガチャッ
ドアをあけると、相変わらずのさくらともう1人、見慣れない少女が立っていた。
「やっほー、お兄ちゃん」
「急にどうしたんだ?それにその子は・・・?」
「まあまあ、立ち話もなんだし、お邪魔するね。さ、アイシアはいってはいって」
さくらと“アイシア”と呼ばれる少女はそそくさとリビングのほうへ向かっていった

立ち尽くす俺とことり。
「えーと、とりあえずお茶でも用意するね」
「ああ、頼む」
俺とことりもリビングへ向かった

「お兄ちゃん早く早く」

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「・・・で?」
俺にさっきから妙な視線を送り続ける黒いマントを覆った
緑色のリボンが特徴的な少女に目を送りながら言う

「・・・え、と、彼女はアイシア。日本の文化を学びに日本におばあちゃんを訪ねてやってきたんだけど・・。」
さくらがちょっとうつむく。
・・・そうか、もうばあちゃんは・・・。

「わかったよ、アイシアさん、俺は朝倉純一。」
「・・・アイシアで結構です」

アイシアは今度はことりと俺を見比べる。
・・・一体なんだっていうんだろう?
さくらは苦笑いだし・・。

「え、えーと、私は白河ことり、純一君の彼女さんです」
最初は戸惑い気味だったことりだが最後には頬を紅く染めながら言った。

「・・・お二人の事はさくらから聞いています、
 ここ数日、2人とも大変だったでしょう?」


「でも、それも今日からなくなりましたので安心してくださいね!」

そういうアイシアは今までのイメージとは裏腹にとびっきりの笑顔だった。
ちょっと暗い感じの子だとおもったけど、そうでもないみたいだな

「よしっ!じゃあ、今日はアイシアとさくらの歓迎パーティーをするか!
 さくらの歓迎パーティーもごたついててまだだったしな」

「お、いいっすね♪お料理はりきっちゃいますよ!」
当然、ことりもノリノリだった。

「わーい、やったやったー!私、パーティーってやったことないから楽しみです!」
黒マントの少女、もといアイシアがうれしそうにはしゃぐ。
一方さくらは・・・

「・・・本当にいいの?その・・せっかく病気もなおったのに・・2人の時間を邪魔するみたいで・・」

まったく、こいつは・・。
「ったく、変な気回すなっつうの。俺の仲間が帰ってきたんだ、歓迎パーティーぐらい当たり前だろ?」
「そうですよ、私達はいつでもラブラブですから、ご心配なく♪」
ことりが何故か上機嫌にいう。

「・・・それを世間ではバカップルというんだがな、ことりよ・・」
「いいじゃないですか、バカでも」

「うん、ありがとう2人とも」
そういうさくらは、2年前となにもかわっていない、少女であった。

「よし、んじゃ俺とことりは買出しにいってくるから、適当にくつろいでくれ」

「はいっ!楽しみにしてますね!」
「いってらっしゃい、お兄ちゃん、白河さん」
こうして俺達は買出しにいくため、家を出た

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このくそ暑いのに俺の恋人、白河ことりは腕を組んでくる。
「なぁ、ことり」
「なぁに?」

「その、こんなにくっついて暑くないのか?」
「私は全然平気ですよ♪」

「はぁ、そうかい」
今日のことりはやけに積極的だな・・。
まあ、ここ数日はどたばたしてたし、こういうゆっくりした時間を大事にしていかなきゃな。

        ・・・
「・・・それとも朝倉君は・・・イヤ、ですか?」
ことりが上目遣いで俺を見てくる。
・・・一体どこで覚えてきたのだろう?


・・・・・。
「・・・萌え死ぬからやめてくれ。」
「萌え死ぬ・・・?」
ことりが首をかしげる

「この場でことりを抱きしめてしまいそうだ」
「・・・えへへ、なーんだ、そんなことならお安いご用っすよ♪」
そして、「ぎゅってする?」とまたもや上目遣いで俺に問う。

もう勘弁してくれ・・・。

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俺(俺達)はなんとか道中のことりの誘惑に耐えながら買い物を済ませて家にもどってきた。

そして、ドアをあけると、おそるべき事態が・・・。

第9章へつづく。