『ツンデレな彼女』

ペッペッペッペ

さて、今日は平日。
そして俺は学園にかよう学生。
そして周りに人1人いないこの景色。
俺は一体どう解釈すればいいのだろう?

ペッペッペ

もしかして、実は俺が寝てる間に地球は侵略されていて

『朋也〜〜〜』

この町の人々は連れ去られてしまったのだろうか?
いや、そうだろう。きっとそうなのだ。
いやー、この広い世界に俺だけかー。
いやね?そりゃ前々からもし世界で俺1人だけになってしまったら
とりあえず1回200円のUFOキャッチャーを惜しみなくプレイするだとか
コンビニで弁当食い放題パーティーとか色々日々妄想してたさ。

ペッペペッペ

「朋也ってばーー!!」

あとはそうだなぁ……VIPご用達の高級ホテルのスィートに泊まって
窓辺に腰掛けてワイングラス片手に『みろ、人がゴミのようだ』って言って見たいなぁ。
まあ、そんときゃ人っ子1人いないんだけどな。

ペッペッペ

「朋也ーー!!!(怒)」

さて、そろそろ下らないイマジネーションワールドからリアルに戻るとするか。
VIPご用達のスウィートホテルなんて俺が生きてるうちに1度でもいけないだろうしな。
んで何か、後ろのほうから音が聞こえてるようなきがしないでもないが気にしない。
だってほら、今日はこんなにいい天──

ドカッ!

「きぃいいいいいいいい」

俺は背中に深く来た重い痛みとともにお星様になった。
嗚呼、地球は青かった……バタッ。

「あんた、私が詠んでるのに無視するなんていい度胸じゃないの(怒)」

げふ……。
ああ、神様。
この世はなんて理不尽で不条理なのでございましょうか?
ボクは只、あまりの睡眠の心地よさについ悪魔の囁きを聞いてしまい
二度ねして誰も居ないこの時間帯に登校しているだけなのです。

「二度寝ばんざーーーい!!」

俺がガバッと起き上がると、傍にいた誰かがビクっとした。

「いやぁ〜、あんた泡吹きながら伸びちゃってるから流石にビックリしたわよ」
「というか人を轢くなよ!!」

俺が不機嫌オーラ全開でこの人轢きバイクの運転手、藤林杏を睨みつける。

「……ごめん、その、痛いところとかある?」

急にしおらしくなる。
うぅ……その上目遣いは反則だ。
そんな目をされたら俺が楽しみにしていたプリンを食べられていたとしても
ニッコリ笑顔で許せてしまうじゃないか

「ああ、大丈夫だよ、いつのもことだし」
「朋也が無視するからついいつもの調子でやっちゃった……」

杏は本当に申し訳なさそうな表情で俺に手を差し伸べる。
……う、なんかすごい……なんていうか、照れる。

「またお前も遅刻か、まったく懲りないやつだな」
「……その言葉、あんたにだけは言われたくないわね……」
「俺はほら、昨日は色々あって眠れなかっただけさ!はっはっは!」

俺がその場を誤魔化すようにそういうと
杏は顔を真っ赤にしながら

「……実は私も」

なんていいやがった。

「う……」

つられて俺も真っ赤になる。
そう、昨日、俺と杏は晴れて……カ、カカカ、カップルになってしまったのだった!
そうだよな、そうだよな。
恋人といえばやっぱり仲よく一緒に登校だよな!

「ほら」

そうして俺は自然に手を差し出す。
すると、杏は一瞬ビックリしたような顔をしたが

「まったく、仕方が無いわねー」

といいながら満面の笑みを浮かべながら手を握ってくる。

「俺さ、お前の彼氏なんだよな?夢じゃないよな?」
「……それはこっちの台詞だって……」

杏は片手でバイク、もう片方で俺の手をにぎって歩きにくそうにしながら頬を紅く染めている。
俺は照れくさいので後ろ頭を掻きながら

「ま、何にしてもよかったよな。これで俺らも恋人いない暦イコール年齢からおさらばだ」

というと杏は

「……ごめんなさい、私、朋也で4人目……」

──!?

「Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)ぇえええ!?」

あ、しまった、思わず顔文字が出てしまった。
まあいいか、さっき杏も(怒)とか言ってた様な気がするし。うん。

……って

「マジか、マジかよ!?いや、マジなのか?」

杏に関しては浮ついた噂を一切聞かなかったもんだからてっきり俺と同じかと……
まあ、こいつ可愛いし……たまに毒舌が傷だけど優しいとこもあるし……自然な流れか……。

そうして俺がまるでリストラされたサラリーマンのようなオーラを漂わせながらトボトボと
杏の手を握りつつ歩いていると

──ちゅ

唇にやわらかくて温かい感触が広がった

「なーんてね、私だって朋也が初めてよ」
「な、お、おまえな〜」
「……ずっと朋也が好きだったんだからしょうがないじゃない……」

……はぁ。
朝っぱらからまるでラブコメのような展開だなオイ。
……それでも、結局学校につくまで終始頬の緩みっぱなしな俺達だった。
こういうのをバカップルというのだろうか?

---------------------------------------------------------------------------

そして昼休み

「ほら、今日も私特製の豚カツをつくって来たわよ」

そう、俺達は今2人で向かい合わせになりながら
今日の手作り弁当を頬張っている。
うん、なんかスゲー恥ずかしいけどやっぱ杏の弁当はうまいな

「あの〜〜俺のこと忘れてないッスかねえ?」

何か聞こえたような気がするが気のせいだろう。

「ほ〜らボタン、食べなさい〜」

そういって杏は子豚……じゃなかった、ペットの子イノシシのボタンに
あろうことか豚カツをあげていた……

『プヒプヒッ♪』

……しかもうまそうに食ってやがる。

「杏、お前最悪な……」

こうして俺達プラスα

「プラスαって僕のことですかねぇ!?」

の楽しい昼食は幕を閉じたのであった、おしまい。

さて、これから杏とどうするか、色々考えないとな。
へっへっへ

「朋也、急にニヤけちゃってどうしたのよ」
「……いや、お前が余りにも可愛すぎてな……」

俺がそういうと杏は一気に顔を真っ赤にする

「な……」

「……あの〜、ボクもう帰っていいですかね?」

  FIN